学習設計の考え方

答えを教えず、説明させる。

当社製品の学習設計は、この一言に集約されます。企業の実務会話——商談・面談・応対——のためのトレーニングとして、次の2つの原則を貫いています。説明できたことだけが、現場で使える。そして、練習だけで終わらせない

この2つの原則を実際の学習に落とすときの単位が論点です。会話の中身は、論点ごとに覚え、話し、振り返る。それが、iRolePlayの学習の進め方です。トップページでご紹介している「論点ごとに、声に出して練習する」を、どう設計しているかが、このページの内容です。

原則1:説明できたことだけが、現場で使える

私たちが身につけていただきたいのは、難しいことを、わかりやすく、ていねいにお伝えする力です。生成AIの時代だからこそ、人が担うのは会話の中身だと考えています。
資料を読んで「分かったつもり」になっても、本番で口から出るとは限りません。だからiRolePlayは、答えを見せる前に、まず本人に声に出して説明させ、その説明を評価します。
正しく説明できたことは定着し、できなかったことは「次に取り組む課題」として本人に返ります。評価の返し方が、点数だけでなく出来たこと・改善点・総評まで示すのは、この原則のためです。

原則2:練習だけで終わらせない

練習の点数は、上司との振り返りと、実商談への持ち込みにつながって、はじめて意味を持ちます。当社製品が、練習(iRolePlay)と実商談(Interactive-Pro)を同じ観点で評価し、上長・管理者が状況を見られるように設計されているのは、この原則のためです。運用のつくり方は練習と実商談の循環をご覧ください。

会話の中身は、
論点ごとに覚え、話し、振り返る

論点——何について話すか(トピック)のなかで、判断や説明が必要になる問い——を切り出します。取り上げる論点と取り上げない論点は、ねらいに応じて選べます。問いごとに納得を重ねることが、会話での理解の積み重ねになります。

なぜ、会話全体ではなく論点に分けるのか。「もっと分かりやすく話しなさい」と会話全体に対して言われても、次に何を練習すればよいかは残りません。内容を論点に分けて初めて、直す場所が決まります。そして覚える段階・話す段階・振り返る段階で単位がそろうため、覚えたこと・話せたこと・抜けたことが、同じものさしで並びます。学習が一続きになるのは、このためです。

STEP 1

論点ごとに覚える

まず、一問一答で知識を固めます。論点ごとに問いが並ぶため、「どの論点は答えられて、どの論点があやふやか」が、覚える段階で分かります。答えを見せる前に、まずご自身に答えていただくのは、読んで分かった状態と、口から出る状態が別物だからです。
この段階はオフラインでも使えるため、移動中などのすき間時間に進められます。

STEP 2

声に出して話す

覚えた内容を、AI顧客役を相手に声に出して説明します。ここで問われるのは、暗記できているかではなく、主たる論点を取り違えず、相手にわかりやすくお伝えできるかです。
あわせて、論点をどう組み立てて話を進めたか——その流れが整っているかも見ています。この2つは、あらかじめ台本を用意する方式では練習できません。また、その回に必要な論点は会話タイプによって変わります。いずれも理由はiRolePlayのしくみでご説明しています。

STEP 3

論点ごとに振り返る

会話が終わると、どの論点を話し、どの論点が抜けたかが返ります。合計点がひとつ返るだけでは、次にどこを練習すればよいかが分かりません。論点という単位で返るからこそ、振り返りが次の行動に変わります。
出来たこと、改善点、総評、そして次に取り組む課題まで返るのは、この振り返りを一人で完結できるようにするためです。
なお、決められた順に話すことだけを正解にはしていません。工夫と逸れは、分けてお返しします工夫したことが、そのまま減点にはなりません。
そしてもうひとつ。「話せるようになった」を、簡単なことが言えた時点で終わりにしません。論点ごとに、どの深さまで話せて、お客様がどこまで理解できたかまで見ます。ここまで測って初めて、次に練習すべき論点がひとつに決まります。練習が効率的になるのは、このためです。

STEP 4

次の論点へ進む

抜けていた論点だけを、もう一度練習できます。同じコースを最初から繰り返す必要はありません。組織の側でも、つまずいた方が多い論点だけを取り出した再練習コースをご用意いただけます。
こうして、覚える→話す→振り返る→次の論点、という輪が回り続けます。

現場で起きている、
4つのつまずき

この2つの原則は、机上の理屈ではありません。私たちがお客様の現場で伺ってきた、次の4つのつまずきに向き合うなかで固まってきたものです。

深掘りの質問を練習する機会が足りない

深掘りの質問を、
練習する機会がない

深掘りの質問は、型を知って繰り返さなければ身につきません。相手役を務める方と時間を確保しにくいため、練習の回数が積み上がらず、お客様の課題を聞き出しきれない

説明を声に出して練習する機会が足りない

知識を、伝わる言葉にする
練習の機会がない

声に出してご説明する機会が少ないため、限られた時間でわかりやすくお伝えする組み立てが身につかない

厳しい場面に備える練習の場がない

厳しい場面に備える
練習の場がない

高圧的な要求を受ける場面は、実務の中では練習できません。備えのないまま本番に臨むため、対応の負担が大きくなる

スキル評価の基準が曖昧

評価の基準がそろわず、
話せているかを確かめられない

スキル評価の基準が曖昧で、評価時期にテスト等を実施しても、実際に営業現場で正しく話せているかどうかがわからない

質問力は、深掘りの型を繰り返すことで身につきます。説明力は、難解な内容をわかりやすく言い換える練習を重ねることで磨かれます。いずれも、読むだけでは身につかず、声に出した回数がそのまま差になります

2つの練習形式を、使い分ける

一問一答——知識を固める

質問に答える練習・テストです。出来たこと・出来ていないことがその場で分かります。オフラインでも使えるため、移動中などのすき間時間に知識の定着を進められます。

フリートーク——本番形式で試す

AIを相手に自由に会話するロールプレイです。話題と条件を行き来する、本番に近い会話に挑み、点数・出来たこと・改善点・総評が返ります。

一問一答で知識を固めてから、フリートークで本番形式に挑む——この組み合わせが学習効率を上げます。フリートークの難しさは5つの会話タイプと4段階の難易度を組み合わせた体系で段階的に上げられます。6つの機能の詳細はiRolePlayのしくみをご覧ください。協力的な相手との練習だけでは、本番の備えにならないからです。

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論点ごとに、何をどう測るかを見る——会話の評価

どの論点を話し、どの論点が抜けたか。工夫として別の論点に触れた場合と、話が逸れた場合を、どう分けて見ているかもご説明しています。